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マイリトルポニー/レインボー・ロードトリップ(日本語字幕鑑賞支援用) [エピソード]

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2019年5月23日に放送されたG4マイリトルポニー最後のTVスペシャル「レインボー・ロードトリップ」のご紹介です。
セリフの日本語訳は記事の最後にあります。

制作背景
このスペシャルを制作したのはアイルランドのボールダーメディアスタジオで、TV本編制作のスタジオDHXではありません。ボールダーは「マイリトルポニー・ザ・ムービー」の制作に加わっていたハズブロ直系のスタジオで、動画制作ソフトも本編の「Flash8」ではなくムービーと同じ「Toon Boom Harmony」を使用、それに伴いキャラクターや背景のビジュアルは「ザ・ムービー」と同じくクラシカルな手描きアニメに寄せられたものになっています。
これ以前のボールダーメディア制作のMLP関連作品はNetflix用の短編「Happy Birthday to You!」やエクエストリアガールズ短編「Summertime Shorts」(一部エピソード)もありますが、これらはスタジオDHXが作成したアセットで作られたものでした。
MLP_HappyBirthday.jpg
RD_as_Do.jpg

この作品を制作するに当ってMane6の部屋内部など、新たに多くのアセットを追加制作していますので、もしかしたら当初はこの後もボールダーでG4MLP作品を制作する計画があったのかも知れません。
以前リークされた内部文書などによりますと、このスペシャルのストーリーは、中止になった「マイリトルポニー・ザ・ムービー」の続編企画「MLP Movie 2 Vacation」の3つのコンセプト案のうちの1つ「Rainbow Lake」案がベースになっているようです。
MLP_Movie2_concept.jpg
シリーズの中の時系列としてはスパイクに羽があるのでS8E11以降のどこかで起きた出来事という事になります。
トワイライトには「テストの採点をしないと」というセリフがありますがポニービルのシーンに「友情の学校」は出てきません。(ついでに言うと「キャッスル・オブ・フレンドシップ」もトワイライトの部屋の内部だけで外観は見当たらず、敷地と思われる場所は空き地のままです)
動画制作スタジオは変わりましたが、主な声優を始め音楽担当や録音監督はTV版と同じスタッフで統一感が保たれています。
スタジオDHX制作のMLP関連TVスペシャルはみな1時間枠放送用に正味44分の長さだったのですが、この作品はフルに60分あるのでかなりのボリューム差があります。
なお2021年秋公開予定の新ジェネレーション(G5)マイリトルポニームービーはこのボールダーメディアが制作しています。

一方スタジオDHX側はボールダーの動きに関して一貫して冷淡で、シリーズ監督のジム・ミラーさんなどはインタビューで「MLPは全222話」とTVスペシャル「マイリトルポニー/ベスト・ギフト・エヴァー」(DHX側制作)は話数にカウントする一方「レインボー・ロードトリップ」は完全に無視しています。(TVスペシャル両方をカウントすると総話数は「223話」に、両方オミットすると「221話」になります)。

2019年2月のNYトイフェアでこのスペシャルについて初めて発表された時の記事も併せてご覧ください。

RRT header.jpg

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左からトルク・レンチ、カーファッフル、ペチュニア・ペタルス。
ペチュニアの声優は何とスピットファイアと同じケリー・メッツガーさん。

ストーリー
ある日レインボーダッシュに届いた招待状。Mane6は未知の街「ホープ・ホロウ」の「レインボー・フェスティバル」に参加するため気球で旅に出ました。
しかし着いて見るとそこは招待状の説明とはかけ離れた寂れた街で、住民の精気もありません。
何より気になるのは、この街全体から色が消えてすべてがグレースケールになっている事でした。
挙動不審な市長、サニー・スカイズは明らかに何かを隠しているように見えますが…

ストーリー上でMane6と絡む街の住民は、レインボーダッシュのファンクラブを自称するふたごのペガサスのピックル・バレルとバーリー・バレル、ホテルオーナーで図書司書(その他役職多数)のペチュニア・ペタルス(トワイライトと親しくなる)、街の修理屋のトルク・レンチ(アップルジャックと共同作業をする)、ブティックを開くカーファッフル(義足のペガサスでレアリティの信奉者)、メインハッタンからの移住者フーフィントン夫妻とその偏屈な隣人ムーディ・ルート(ピンキーパイとフラタシャイが和解させてパイを作らせようとする)という面々です。
ホープ・ホロウの登場人物はピックルとバーリー・バレルの他は市長のサニー・スカイズを含め中年・壮年以上のキャラクターばかりとなっているのが特徴で、友情を再発見するのに遅すぎるなんて事はない…というメッセージでしょうか。

初見時はストーリーの中盤までは白黒の世界のインパクトと市長のなんとも言えない情緒不安定な演技もあいまって「ひょっとして、これは何かの呪いで過去に閉じ込められた異世界なのでは?」と不穏な考察をしてしまいました。これは話の進行ペースがTVシリーズと違ってとても丁寧なのと、ラストで問題が解決するまでひたすら試行錯誤が続く、ややフラストレーションが溜まる構成なのも一因と思われます。
しかしそんな思いもラストで色彩を取り戻す街を見れば吹き飛ぶ事でしょう。アニメーションソフトウェア「Toon Boom Harmony」の機能を余す所なく使い描かれた、息を呑むような美しい画像とエフェクトはこの作品のハイライトと言えます。
余談ながらこの街の住民はアメリカの中西部のカナダと接する地域である「ミネソタ訛り」で話すキャラクターが多くなっていて、地方色を出しています。

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「ロード・オブ・ザ・リング」を模して湖のほとりにそびえ立つ幼いセレスティアとルナ?の石像。


この作品は日本では吹替版が配信されていて、G4MLPシリーズ後期の作品としては例外的に視聴のハードルが低くなっていますが、なぜかMLPの中でこのエピソードだけ米iTunesで配信されていないので単品で視聴するのは難しくなります。DVDは原語版がイギリスのAmazonなどから入手が可能です。
https://www.amazon.co.uk/My-Little-Pony-Rainbow-Roadtrip/dp/B07W8LJW6J

そこで言語(英語)のままこの作品を視聴する時の助けとしてセリフの翻訳を用意しました。
こちらのwikiの記事にあるトランススクリプションを機械翻訳したものです。
各セリフの表示はこうなっています。

例:

847(通し番号)
00:52:13,738 --> 00:52:15,620(セリフの開始時間→終了時間)
ヒッポグリフを探さないと(セリフ本体)


使い方としては動画と同時にテキストを表示させておいて少しづつスクロールすれば内容がわかるのですが、srt字幕ファイルとして保存すれば動画にリアルタイム表示させることが出来ます。

.srt字幕ファイルの作成方法:

1.
本記事の「=========================」の後の行をすべて選択してコピーする。

2.
新しいテキストファイルを作り、(ウインドウズPCの場合、デスクトップの何もない場所を右クリック→「新規テキストファイル」を選ぶ)開いてペーストする。

3.
テキストファイル(.txt)として任意の名前で保存する。下記の「STPlayer」を使う場合、この時「UTF-8」形式を選択して保存しないと表示した時文字化けします。
UTF-8text.jpg


4.
拡張子を「.txt」から「.srt」に変更して完成。


こちらのSTPlayerというフリーソフトを使えば動画のダウンロードは不要です。
また、再生環境によっては再生のタイミングを調整する必要があるかも知れません。STPlayerの再生、一時停止機能を使って動画に合わせてみてください。

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